「聞いていたのか」




「・・・・・ごめんなさい」





さすがに悪かった、と頭を下げて。
でもベリルさんはそれに
そこまで興味もないらしく
ただただ、構わないと頷いた。




けれど。
妙な沈黙というかイヤな感じがして
・・・・観てしまったし・・・・
私は慌てて話を切り出す。



「あなたは・・・・」



「ん?」



「着痩せするのね」




私からは、2人の顔くらいしか見えてなくて
彼の体なんて、まったく見えなかった。



てっきり華奢だと思っていたが
意外にガッシリしていて
ちゃんと、男の人だった。
だってまるで、彼は女の人みたいに綺麗だったし
でも・・・・・ここまで筋肉が付いてるとは思わなかった。




「!ああ・・・・よく言われる」




突拍子のない私の話に。
ベリルさんは少し首をかしげた。




まぁ、取ってつけた話だから
そりゃあ驚くと思うけれどさ。




気を取り直し、ベリルさんは
家に向かおうとして・・・・




「!?いかん!」




「え?」