「いつまでシカトしてんだよ!!」
そう言って私の部屋にズカズカと入ってきたのは、紛れも無く私の大好きな大地くん。
大「速くこい!!」
そう言って私の手を引いて家を出て行く大地くん。
訳の分からない状況に私はただ、大地くんに言われた通りチャリの荷台に乗った。
何にも話さない大地くん。
何で、こんな状況になったのか分からないけど……
こうして大地くんにしがみつき、傍にいれるだけで、幸せで涙が溢れ出した。
私が泣いているのに気付いた大地くんは今まで聞いたことのないほど優しい声で「誕生日に泣くなよ」って言ったんだ。
萌「大地くん……知って……」
大「彼女の誕生日知らない奴がいるかよ」
私は思わずギュッと抱き付いた。
いつもの大地くんなら「離れろ」って言われる所だろうけど、大地くんはそっと片手で手をギュッと上から重ねてきた。
その行為に胸がキュンとした。
萌「なんか…大地くん、いつもより優しい」
大「今日は特別な日なんだから当たり前だろ?」
今ね、365日ある何のへんてつのない1日になつはずの誕生日の今日が大地くんのおかげで…特別な1日になったよ?
18回あった誕生日で1番幸せな誕生日になったよ?