そういった瞬間、愁は一瞬だけ悲しい顔をした。

「どうしたの?悲しい顔して」

「美喜、あんた鈍感すぎるよ。。。。」

「え?何が。」
「もういい。あんた愁君のこと好きじゃないんでしょ。」
「うん。」
「じゃぁ、私が愁君をもらう。」

「え??」
「今の彼氏とはね、実はもう別れてたんだ。」
「そんなの聞いてない。。」
なぜか涙が出てきた。
「何で、泣くの?」

「だって・・いつも、私の悩みは聞いてくれるのに・・・どうして、言ってくれなかったの?
そんなに私は頼りない??」

「誰も、そんなこと言ってない。だって、美喜には心配かけたくないし・・・。それに、私、美喜は劉君に恋してるんだと思う。」
「え?」

「だって、いつもメール見てるとき嬉しそうだし。
屋上にもよく行くようになったし。」
「知ってたの?屋上いってること」

「何年美喜といたと思ってんの?
だから、今はそんなこと言ってる場合じゃないって。」
「ありがとう、鈴。」

それから、私は顔を洗いに行った