だからあたしは決めたの。
彼と過ごす未来なんて、想像できない。
先が見えない。
彼氏と、お買い物したり映画を見に行ったり、旅行したり、遊園地行ったり。
写真も沢山撮って、思い出増やして。
そんな風に過ごすのが夢だった。
だけど現実は全く違う。
もう、無理だよーーーー
そしてもうすぐクリスマスがやって来る季節。
あたしはその目前に別れを切り出した。
クリスマスだって、きっと彼はバイト。
あたしにかまってる暇なんてあるわけない。
あたしとの時間なんて、あってもなくても同じだよね。
クリスマス当日は初雪が降るかもしれないと噂されていて、あたしは彼と見る事をずっと心の隅で楽しみにしてた。
結局それは、叶う事はないの。
「ごめん、あたしあんたとの未来が見えないの。
だからさ、別れて」
あたしのこの言葉で、あたし達は終わった。
ううん、無理矢理終わらせたのはあたし。
この時見た彼の表情は、いつまで経っても忘れられない。
彼は一瞬驚いた顔をして。
だけど別れを予感していたようだった。
寂しそうな表情。
そして、残念そうに俯いた。


