「そ、そう言えば、どこに行くの? 運動ってなにするの?」 助手席って……逃げ場がないから、おしゃべりで緊張をごまかすしかない。 というか、行き先を聞いていなかったから、それはふつうに疑問。 「こっちの方に行くと、山だよね?」 「そ。県民の森。昔、何度か行ったことあるだろ?」 「県民の森? ああ、県民の森! アスレチックとか川とか広場とかある、あそこ」 「そうそう、あそこ」 あそこで分かっちゃうあたり、幼なじみってラクチンだ。