「……違う。違う、違うっ」 時々、ふっと浮かぶ、どろっとした感情。 それを振り払うように頭をふってから、牛乳の入ったコップを持ち上げた。 “……カチャカチャ……コト……” 「あ、帰ってきた」 1階から聞こえてきたのは、馴染みのある音。 時計を見ると、PM7:00。 おかーさんが帰ってきたらしい。 “……○※……△×◇……” いつもののん気な鼻歌か、それとも、最近覚えたギャグの練習か。 もにょもにょと、声が聞こえてくる。