「な、なんでもないっ。とにかくっ、ハル兄は先生に向いてると思うよっ。あたしはっ」



テーブルに両手をついて、
「それ以上はなんとも思ってませんからっ」的に身を乗り出して訴えてみる。



目を丸くして、一瞬背中を反らしたハル兄だったけど。



「そっか」



ふっ……と、目元がゆるんだ。



「てか、そんな気合入れて言うことねーから」


「で、でも、ホントにそう思うよ?」


「眞緒に褒められるとはなぁ」


「眞緒にって。それどーいう意味?」


「今日の分、ちゃんと復習しておくように」



あっさりスルーされて。



「ブー ヾ(`ω´)ノ」



むくれたあたしを、ハル兄はくすくすと笑った。