少しまくった袖口から顔を出しているのは、シルバーの腕時計。
あたしがあれを着けたら……、きっと重いんだろうな。
でも、
細いのにしっかりとしたハル兄の手首には、すごく良く似合っている。
襟元から、ちらっとのぞいている肌色。
頬杖の角度。シャープなあごのライン。
答案用紙を確認する、下向きの長いまつげ。
『その幼なじみ、イケメンかって聞いてんの』
突然、オネエのセリフを思い出して。
「い、イケメンだった……オネエ……」
うっかり言葉をもらすと、
ふっと顔を上げたハル兄とばっちり目が合って、あせった。


