「ほら。部屋に行くぞ?」 茶色で二重のおっきい瞳にのぞき込まれて、 「ううううんっ!」 返事をしながら、ますます背中が反り返る。 ……てか、ハル兄って…… こんなに背、高かったっけ? 5歳の歳の差があるし、男女の差もあるし、 あたしより大きいのは当たり前なんだろうけど。 一緒に砂遊びをしたりとか、 ふざけてくすぐりっこをしたりとか、 草むらの中でかくれんぼをしたりとか、 あたしが覚えている、あの頃の「男の子」じゃないんだってことに、改めて気づく。