「ね、ハル兄……、」
「ん?」
少しだけ期待のこもった、上目遣いの瞳が見上げている。
「……ホントにそんなこと言ったの? あ、あたしのこと……未来のお嫁さんって」
……ああ、言ったかもな。
けどそれは、
「お前が小さい頃によく言ってた言葉だから」
「え?」
「“ハル兄のお嫁さんになる”って」
それが頭にあったから、あんなことを口走ってしまっただけであって。
深い意味はない。……はずだ。
「小さいころの泣きべそ眞緒を思い出したんだろうな、たぶん。だからオレもその頃に戻っちまったっていうか。ま、今もちっこいし、あんまり変わってないし」
「……そっか」


