「オレの腕の中で眠りたいって。ご褒美がそれだろ?」
ズルイのは、オレのほうだ。
こんな正当らしい理由をつけて、一瞬でも抱きしめたいと思った気持ちをごまかしている。
「ほら」
布団を持ち上げて呼び寄せると、そろそろと近付いてきた。
……のはいいが。
緊張しすぎているのか、何なのか、
布団まであと少しというところで、だぼついたスウェットを踏みつけたらしい。
「ひゃあっ……」
まるで、スロー再生でもしたかのように前のめりに倒れ込んできたカラダを、
「っと」
腕枕で受けとめたオレは、引き寄せてから布団の中に閉じ込めた。


