「寝てていいって言ったろ?」
あたしの動揺になんて気づいてもいないハル兄は、お風呂前と同じような口調で話してる。
「……」
そう言えば怒られてたんだ……と、思い出したあたしは、
この場をなんとか盛り上げようとして口を開いた。
「あのね、ハル兄。今日ね、来るときにね」
「ん?」
「久し振りにオネエに会ったんだ。前は全然お客さんなんていなかったのにね、今じゃ長蛇の列が出来る大盛況なんだよ」
「……オネエと話したのか?」
「うん」
「お前が混乱するだけだから行くなって言っただろ?」
「あ……」
……そ、そうだった……。
注意されてたんだった……。
話題提供、失敗……。


