季節が変わり、4年生になると、さすがに焦りはじめた。
それほど悪くない条件で職に就けるなら、どこでもいいとさえ思えるようになっていた。
そんな中、タイミングを見計ったかのように元カノからの誘いが入ったのは夏口のことだ。
かなり揺れたのは確かだ。
会社の業績も悪くないし、紹介となれば待遇もいいかもしれない。
……けれど、そんな理由で仕事を決めていいのだろうか。
そう思ってはじめは断っていたが、
気持ちの揺らぎは伝わっていたのだろう。
地元に戻り、偶然に会ってしまった駅前で、隙をつかれたキスをおめおめと受けて。
しかし、何を言い返せるわけでもなく。
誘惑に負けかけている自分が情けなかった。


