「オネエが肉を買ってるそばにな、オレの元カノがいたんだよ」
「……え?」
「なんでアイツが占い師と一緒にいるのか気になってな。何かコソコソと話してたし。で、そっと近づいて、会話を盗み聞きしたんだよ」
「う、うん……」
こくりと唾を飲み込んで、続きに耳をかたむける。
「またあの幼なじみが来るようなことがあったらヨロシクね、とか聞こえてな。これは黒いニオイがする……と思ったときにはもう、ふたりの前に立ちふさがっちまってたけど」
ふうっと息を吐いたハル兄は、
ひと息つくようにしてコップの水を飲んだ。
メニュー