「あ、美味しい!」


「人気のメープル味です。こっちもどうですか? 新作の抹茶味です」


「え? いいんですか。やった!」


「誰かを待っているんですか?」


「はい、待ってるんです」


「どんな方ですか? 恋人さんですか? ご家族ですか?」


「どっちでもないです」


「じゃあ、どんな方ですか?」


「幼なじみなカテキョです」



家出少女みたいな尋問を受けつつ、抹茶味をこくんと飲み下す。