大学ノートを、もう一度パラパラとめくる。 ページが立てる風で、ラベンダーの香りが鼻先をふわりと撫でた。 ――ハル兄に会いたい。今すぐ。 階段を駆け上がったあたしは、 机の引き出しからちまちまと貯めていたお小遣いをひったくるように取り上げて、制服のまま、家を飛び出した。 無我夢中で走って駅に行き、 気が付いた時にはもう、新幹線の中だった。