立ち上がったあたしは、もう何年も見ていない電話帳を探した。 そして、同じように何年も連絡していなかった場所に電話をかけた。 「はい、片平です」 なつかしい、久しぶりのおばさんの声だ。 「あっ、あの、眞緒です。川口眞緒です。お久しぶりです」 「え、眞緒ちゃん? やだー、どうしたの? 久しぶりね。陽斗には聞いてたけど、もう受験生なんだよね? 調子はどう? 陽斗の家庭教師、ちょっとは役に立った?」 さすがおかーさんの親友だ。 似たようなテンションの高い声が、ぎゅいーんと耳に入ってくる。