「ホントにヘンだなぁ、お前」 うつむいて唇をかみしめているあたしを、ハル兄がのぞき込む。 「お年頃だしなぁ。学校でなにかあったか?」 違う。違う。 「思春期ってやつか?」 違うよ。そうじゃない。 あたしだってもう、ハル兄やおかーさんが思ってるほど、子どもじゃないんだ。 この香りがどうやって付いたものなのかとか、 来るまでに何があったのかとか、 そういうのだって、ちゃんと想像できる年齢なんだよ。