「……やっ、離してっ……」 気づけば、広い胸を力いっぱい突き放していた。 「眞緒?」 せっかく……せっかく笑顔で終わりにしようと思ってたのに。 がんばって、口にしたのに。 どうして今日に限って……そんな香りをつけてるの? “そういうことだから” 浮かんだのは、勝ち誇った顔。 “ね? そうしなよ” ピンクのクツ。 上がるヒールのかかと。 ――キスしてる、ふたりの姿。