カップに残っていたコーヒーを飲み干したハル兄は、
「じゃあ、がんばれよ」
そう言って、あたしの頭をぐりぐりと撫でた。
「どれ……帰るか」
立ち上がったハル兄が、ドアの前で立ち止まる。
「心配なのは、お前のクマだな」
黙って突っ立ったままのあたしに振り向いて、その腕がそっと伸びてくる。
「ホントなら、毎日こうしてやってもいいんだけど」
ふわりと引き寄せられて、すっぽり埋まる胸の中。
「無理すんなよ? 眠れなかったら、いつでも呼んでいいから」
耳元でささやかれる言葉が、あたしの顔を熱くした。
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