その日の学校の授業は、全然身に入らなかった。 家に帰ってきても、おかーさんとの会話はとぎれとぎれで。 ハル兄との授業が始まっても、どこか上の空のままだった。 「ハル兄、」 「ん?」 横顔を見上げて、何度か口を開いた。 彼女に言われたことを、伝えなきゃいけないと思って。 「カテキョはもういいよ」って言わなくちゃと思って。 でも。 「やっぱり……なんでもない」 「なんだよ。さっきから」 「うん。ごめん」 ……言葉にすることができない。