「気分変えておせんべいとかにしてみる?」 「……だから、何でもいいってば!」 はっとして口をつぐんだ。 ――ダメだ。 これじゃまた、昨日と同じことを繰り返しちゃう。 「……ごちそうさま」 「もう、いいの? いっぱいあるんだよ?」 「おなかいっぱいだから」 「そう……」 「……行ってきます」 口を開いたら、また黒いものが出てきてしまいそうで。 あたしは、身支度もそこそこに、逃げるようにして家を出た。