☆こんなに、好きだった
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朝起きると、キッチンのテーブルには湯気の立ったシチューが用意されていた。


いつもの、朝ごはんの風景なのに。


空気だけが重い。



「おはよー、眞緒」


「……おはよう」


「シチュー、眞緒の好きなかぼちゃ入りだからね。夜はこれ使ってドリアにしよっか。うん、それがいい」


「……」



おかーさんはいつもどおりだ。


ニコニコ笑って、忙しく動いている。



空気を重くしてる原因はあたし。


分かってるけど、必要以上の言葉が出てこない。


おかーさんの顔も、ちゃんと見れない。