☆釘、刺される
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最寄駅から家までは、歩いておよそ15分だ。


街灯もそれなりに続いてるし、夜道の一人歩きもそれほど危険じゃない。


けど。



「……なんか……ヤバい?」



歩くスピードを少し早めて、あたしは後ろから聞こえる足音に耳をすませた。


オネエと別れてから、ずっと同じ靴音につけられてる気がする。



「ヤダな……。気持ち悪い」



もう少しで曲がり角。


あそこを曲がったら、走って距離を取ってみよう……と考えたときだった。



「ひっ……!」