それにしても。


オネエにニヤけてるなんて指摘されるほど、あたしの顔って、今そんなに緩んでるんだろうか。



「教えなさいよ。イイことあったんでしょ? おすそわけしなさい、アタシに」


「おすそわけ出来るようなことじゃないし」


「シアワセな話はね、相手にも伝染するものなのよ」


「そうなの?」


「知らないわ」


「テキトーなこと言わないでくれる?」


「ほら早く。ストップって言いなさい」


「ストップ」



また勝手に占いを始めたらしいオネエは、


あたしの声と同時に、カードシャッフルの手を止めた。