ネギを刻む包丁の音がいつも以上に軽快だ。 湯気の立った鍋にうどんを放り込む手付きさえ愉快そうで。 「あ、眞緒、お餅焼いてくれる?」 「餅? なんで?」 「今夜は力うどん」 「あー、餅入りの。てか、ずいぶんがっつりいくね」 「ハルくんの日でしょ? 力つけなきゃね」 「……チカラって」 なんだか、遠回しに「いろいろ頑張れ」って言われてる気分なんですけど。