君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて




酔っぱらいは、シャンパンを片手に怒鳴っていた。

レジの近くの席で騒いでる酔っぱらいに、ホールスタッフが困り果てている。

若いスタッフが、店の奥にかけていった。
おおかた店長を呼びに行ったんだろう。


「お客様、落ち着いて、御不備がございましたならおっしゃってください」


「うるせー!このカマ!」


古っ!俺らのヅラより古っ!
今はなぁ、オネエなり、ニューハーフなり、呼び方様々なの。

「ちょっと、そこの酔っ払い!その面かしなさいよ」

あ、今店長を呼びに行った子だ。
あぁあ、そうとう頭に来てるみたいだな。


「客だからって威張ってんじゃないわよ!うちの店長の悪口言う奴はなァ、客でも何でもねぇんだよ!このすっとこどっこい!帰れよ、胸くそわるい…このハゲ親父が!」