君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて




「スノボ、やったことありますか?」

「うん」

「ウェアとかレンタルできるみたいだし…やってみたい」

「明ちゃん、普段運動してる?」
「明」
「明」
「よろしい」

やり返した!どや顔で振り向くと、いつになく真っ赤になった江口さ…奏が固まっていた。


「…筋肉痛になるよ?」

「どんとこい」

口元を隠しながら、平静を装って歩きだす奏。
ちょっと負かせた気分で、あたしはそのあとを追った。