君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて




しまいには、サラさんの涙まで誘ってしまったみたいで、、、お仕事中なのになんだか申し訳なかった。
後で、トウマさんに怒られてないかな、とかね。


しばらく周りからの視線が痛くて、まともに顔が上げられなかったあたし。

周囲が落ち着きを取り戻した頃。
というか、灯歌ちゃん含めスタッフの皆さんが、静めてくれたようなものなんだけども。

「くっさいことしたなぁ」

けろっと笑って江口さんが背もたれに寄りかかる。

「ほんと」

ようやく、あたしも表情筋を動かすことができた。


「あ」

そういえば、と、カバンをがさがさし始めるあたしに、キョトンとした顔ではてなマークを飛ばす江口さん。

「これ…」