「あ!大槻!」 「あ、広瀬さん」 あたしに声がかかっただけなのに、ばれると思ったのか緊張したのか、江口さんの手に力がこもった。 「また会いましたね」 「おう、、っと…どうも」 広瀬さんの視線は、あたしよりずっと高いところに注がれていた。 「どーも」 「なに急に怒ってんですか江口さん…あ、」 ヤバい!言っちゃった、、、 「あんた、またうちの店来てね!…trapの江口さん」 最後の方は、周りの音にかき消されてしまうほど小さく、広瀬さんも気を遣うことを覚えたようで良かった。