君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて




そんなあたしの頭に、なにか温かいものが触れた、、、

何だろうと思って少し上を向くと、それはえぐちさんの手のひらだった。


「正樹、紹介ありがとう。俺は、江口奏(エグチ カナデ)。ちなみにどっちかと言えば好みは明ちゃんかな」

あはは~と笑う江口さん。
いや、冗談でもやめてください、さらにその手を離してください。


「江口さんは俺の先輩なんだ!ドラムの師匠」

「trapの演奏で、明ちゃんが俺のリズムにぴったり合わせてくれてたから、気になったんだよね」


……あ、あれ?

見えてたの…?