君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて




何が何だかわからないあたし達をよそに、松島と、その…えぐちさんが話している。


「あの~、、、」

美加がついに声をかける。
松島が反応してこちらを向くと、ニッコリ笑いながらあたし達を紹介し始めた。


「この可愛いのが俺の彼女で美加って言います!」

うんうん、と頷くえぐちさん。

「で、こっちの無愛想があきらっす!」

「あきらじゃないっつってんだろ、なに間違えた情報流してんだボケ」

いつものように反応したら、ハッとした。知らない人がいたのに…

「正樹、ちゃんと教えてよ!すみません、この子は明です」

美加が訂正する。
あたしは急に恥ずかしくなって下を向いていた。