君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて




「毎日バンドしてるか暇してるだけの俺が、車もバイクも持ってるなんておかしい…って、読者の何人かは言ってるぞ」


「あ、そうですよね」


「あはははは」

美加のお母さんが急に笑いだして、あたしはびっくりして振り向いた。

「明ちゃんてば、変わらないわね」

「はい?」

「普通、っていうより…私達が嫌なことはね、家がわかると急に態度が変わったり、媚びてきたりすることなんだけど、、、」

…明ちゃんはそれがないから好きだわ。


…あたしはそのまま倉田家へ通され、江口さんとはいったん別れた。