「てめぇ…っ」 男から、明ちゃんを引き剥がすと、俺の背後に逃がす。 「下がってろ、こいつだろ?」 「…うん」 「なんだよ、あんた。関係ないだろ」 明らかな部外者の介入に、怪訝な、そして苛立ちを抑えきれないかのように食い付いてくるクソガキ。 「悪かったな、それがあるんだよガキが」 俺が言っていいのか? そんなこと、考えてる余裕もなかった。 勝手に口が動いた。 これこそ俺の本心。 「俺の女に手ぇ出すんじゃねぇ」 まぁ、願望だと言うことは、伏せておこうか。