「じゃあ、また」 ひらひらと手を振って、余裕を装いつつ車に向かう。 本当は、もっとかけてやる言葉とか、いろいろあったんだろうけど、残念ながら今の俺には、明ちゃんを元気にしてあげられるようなセリフが言えない。 …本当、情けねぇな 車に乗り込んで、エンジンとエアコンをつけると、そのままそれらが暖まるまで、 明ちゃんと美加ちゃんが歩いていく後ろ姿を、どうか無事でありますように…と願いながら見送っていた。