君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて




…俺には、いいところもちゃんとあるんだって。

それは、明ちゃんが譲らないんだって。


───…俺は、温かいんだって。


なんていうか、その響きがいまいちしっくりこなくて、一瞬ぼーっと海を眺めたら、、それさえも明ちゃんは敏感に感じとって、俯いてしまった。


俺は、信じてないんじゃないんだよ、明ちゃん。

少し、戸惑ってしまってるんだ。

───…こんなにも温かい、明ちゃんに出会って。


俺は、明ちゃんを抱き上げると、自然とクルクル回っていた。

つい、笑い声をあげそうになる。

嬉しさが、俺の表情を変えていったんだ。