…俺には、いいところもちゃんとあるんだって。
それは、明ちゃんが譲らないんだって。
───…俺は、温かいんだって。
なんていうか、その響きがいまいちしっくりこなくて、一瞬ぼーっと海を眺めたら、、それさえも明ちゃんは敏感に感じとって、俯いてしまった。
俺は、信じてないんじゃないんだよ、明ちゃん。
少し、戸惑ってしまってるんだ。
───…こんなにも温かい、明ちゃんに出会って。
俺は、明ちゃんを抱き上げると、自然とクルクル回っていた。
つい、笑い声をあげそうになる。
嬉しさが、俺の表情を変えていったんだ。



