そう、俺は自己中らしい。 大概は、別れた彼女と話をした敬志や他の友達から聞くんだが。 思ってる本人に、直接言われたのは、今回が初めてだ。 いい事を言われてるわけでも、ほめられているわけでもないのに、俺の口元は、だんだんと緩んでいく。 バイクを走らせていなかったら、今すぐにでも明ちゃんを抱きしめたかもしれない。 それくらい、気分が良くなっていた。 …まぁ、結局? 海辺で明ちゃんにくっつきたいだけくっついていたのも事実。 俺はやっぱり、自己中オトコ、らしい。