君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて




そう、俺は自己中らしい。

大概は、別れた彼女と話をした敬志や他の友達から聞くんだが。


思ってる本人に、直接言われたのは、今回が初めてだ。


いい事を言われてるわけでも、ほめられているわけでもないのに、俺の口元は、だんだんと緩んでいく。

バイクを走らせていなかったら、今すぐにでも明ちゃんを抱きしめたかもしれない。

それくらい、気分が良くなっていた。



…まぁ、結局?

海辺で明ちゃんにくっつきたいだけくっついていたのも事実。


俺はやっぱり、自己中オトコ、らしい。