君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて




解散して、バイクにまたがったときに思いついた。

…サプライズを。


しかし、彼女はなかなか出てこない。

寒さをこらえながら、ようやく出てきた彼女に声をかけた。


「めーいちゃん」

驚いた彼女の顔と言ったらないね、俺のどつぼ。


その日、明ちゃんはタイミング良くライダースを着ていて、前日よりは体のラインがはっきりしていた。

細いんだ、これが。
折れるんじゃないかってくらい。

細身に、色素の薄い茶色の長い髪。
目は大きめで、まつ毛も長い。
すっきりした顔立ちに胸の音が止まらない。


…高2、だっけ。

俺は、年上すぎだろうか?

そんなことを、ぼんやり考えてしまっていた。