君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて




───…っ、、、


あの日、ライブハウスで初めて会ったときのように、彼はこの寒空の中タンクトップになった。

…黒いタンクトップにジーンズ。

夜の海をバックにしているから、江口さんとドラムだけが浮かび上がって見える。


あたしが頼りにできる灯りは、海岸沿いの道路のライト。

こんな幻想的なシチュエーションで、確信はないけど、、、あたしの好きだと言った曲を叩く江口さん。


長い髪じゃなくて、そのままな彼が、そのままな曲を叩く、、、

それが、ひどく心地よかった…───