「んん……」 あっ起きた? 桜田の片目が開く。 まだ頭が寝てんのか、 「が……くぅ?」 えぇ? がく? 学? 学って俺だよな?! いつもは“矢野君”だろ? 学って呼んでたのかよ!? あっそだ。 今なら……今なら聞けるかも。 「なぁ、日曜の男、誰?」 「んー? 男? おと……っ?」 完全に目が覚めたのか焦って起きる桜田。 そのままの俺。 「矢野君いつから起きてたの?」 あ、矢野君だし。 夕焼けで染まった桜田の顔は赤い。