リンドブルムの剣~魔女が涙を流す夜~

「すまない」

 石像になった馬を見つめ、うなだれた。

「!」

 そんなベリルの耳に馬のいななき。

 聞こえた方向に顔を向けると、白い馬がこちらに駆けてきていた。

「! ……まさか」

『途切れる事の無い贈り物』

 あれはそういう意味なのか……目の前で止まった馬の首を優しくなでる。

「お前の仲間にはすまない事をした。これからよろしくな」

 それに応えるように白馬は「ブルル……」と唸った。