リンドブルムの剣~魔女が涙を流す夜~

「!」

 すると、遠くから真っ白い何かが駆けてくる。

 それは美しい白馬だった。

[……]

 その馬はベリルの前で立ち止まると、ジッと彼を見つめた。

 その姿を見たベリルに感動が湧き上がる。

 それは馬の中の馬、馬の王そのものだった。

「こんな処で出会うなんて……」

[お前はどうしてそんなに悲しんでいる]

 頭の中に響く声──ベリルは見透かされて苦い表情を浮かべた。

[私に話してみよ]

「……」

 ベリルは静かに口を開いた。


 そうして、聞き終わった馬の王はベリルの瞳を見つめて発する。

[辛き事よの。だが嘆く事はない。私がお前の助けとなろう]

「!」

[代々の王はお前を助けるだろう。途切れる事の無い贈り物を捧げる。村に戻るがよい]