リンドブルムの剣~魔女が涙を流す夜~

 聞き返したベリルの肩を抱き、説明を始める。

「実はこいつね、特別な剣なんだ。エレメンタル・ソードって言うんだけど」

 この世を形作る精霊の力を宿した剣なんだが、どうにも強すぎてね。

「俺の力でも制御出来なくなって来てさ。新しい持ち主を探してた処なんだよ」

 顔を近づけて発した。

「だからさ、別にタダで良かったんだけど。あんたがあんまりキレイだったから、よしんば抱ければいいかな~って」

「……っふざけるな」

 ベリルは男の腕を振り払おうとするが、強く抱きしめられていて逃げられない。

「さあ、これを持て」

 強引にベリルに剣を持たせようとする。

「よせっ」

 手が剣の柄に触れると、その手は勝手に柄を握りしめた。

「うあっ!?」

 体に電流が走ったような衝撃を受け、ベリルは川の中にバシャンとへたり込んだ。

 男はそれを満足げに見下ろす。