リンドブルムの剣~魔女が涙を流す夜~

[グオオォォウ!]

 ドラゴンが怒りで吠える。

 レクシュはそれに恐れおののき、我先にと洞窟の出口に向かって走り出した。

「追ってくるかっ?」

「……追ってくる」

 必死で足を動かす。

 ドラゴンはその巨体のため、洞窟の中で素早く動く事が出来ないでいるらしい。

 雄叫びを上げながら追ってくるが、人間の足に追いついていない。

「どこかに隠れよう」

 ベリルは、このまま洞窟から出るよりも隠れた方がいいと考えた。

 しかし……

「バカ言え! このまま出て逃げるんだよ!」

 そうして、2人は暗い洞窟から必死に這い出た。

「!? だめだ!」

「えっ!?」

 出た途端ベリルは叫ぶ。

 外は夜だった。