リンドブルムの剣~魔女が涙を流す夜~

 その夜、ムナリアはベリルを居間でもてなした。

 透明のグラスに酒を注ぐ。

 ベリルはそれを傾けてその味に満足した。

 テーブルの上には、色とりどりの料理が並べられる。

「……」

 ムナリアは、それを口に運ぶベリルを見つめた。

 一つの料理に手が伸びる。

「……!」

「確かめ方が乱暴だな」

 思わず息を呑んだムナリアをベリルは静かに見やり、小さく発した。

「!?」

 口の端をつり上げて言い放ったベリルを凝視し、視線を外す。

「その剣、名はなんと?」

「聞いてどうする」

 沈黙が降りる──