数秒後──

[ギャン!?]

 大きな爆発がマンティコア自身から起こった。

 エクスプロージョン(爆発)の魔法は、マンティコアの皮膚を焦がす。

[グゥ~……ルルル]

 怒りは増すばかりだ。

「……」

 静かに魔獣を見据える。

 マンティコアは人肉を好み、決して人とは相容れない存在だ。

 このまま捨て置く訳にはいかない。

 ベリルは目を閉じて、その存在感を高める。

[!?]

 マンティコアは一瞬、それにとまどいを見せた。

 今まで感じた事のない感覚が、魔獣の脳裏を貫くように飛び込んでいく。

[!]

「ん……?」

 魔獣は何かに気がついてベリルから目を離し、そちらに駆け出した。

 そこにいたのは──