リンドブルムの剣~魔女が涙を流す夜~

「出てこい魔女~」

「呪いなんか怖くないぞ!」

 2人の男の子がドアを蹴ったり叩いたりしてふざけていた。

 その背後に忍び寄る影──ゴンッ! ゴンッ! ベリルは拳で男の子たちの頭を音が鳴るほど殴りつけた。

「!? いってぇー!」

「何すんだよ!」

 涙をためて振り返る。

 そこに立っていたベリルの顔は笑っているがなんだか怖い。

「人が嫌なことはするなと教わらなかったのか」

 声を低くして発した。

「……っ」

 一瞬、臆した子どもだがすぐさま切り返す。

「エリスは人間じゃないもんっ」

「ほう?」

 ベリルの目がさらに笑う。ますますもって怖い。