「ここで倒さねばな」

「当然だ」

 グエンはバルディッシュを構え直した。

「で、どうやって倒すんだ」
「さあ」

 しれっと発したベリルに、グエンは唖然として思わず武器を落としそうになる。

「なんだよそれ!」

「私が知る訳なかろう!」

「2人とも余裕だな」

 隣にいたレンジャーが溜息混じりにつぶやく。

「冗談やってる場合じゃねぇか」

「それもそうだな」

[グウゥゥ~]

 睨み付ける真っ赤なドラゴンに、一同は目を逸らさずじっと構えた。

「お前から生まれたんだ。なんか弱点とか知らねぇのかよ」

「そんなものは土台となった人間に依存するものだ」

「あの女の弱点なんか知るかよ……」