リンドブルムの剣~魔女が涙を流す夜~

「……っ」

 こいつは外せそうにない。ベリルは苦い顔になる。

「! ベリル」

 グエンが気がついて声を張り上げるが、オーガが邪魔をして彼に近づけない。

 しばらくすると足首も拘束され、ツルは彼を無理矢理しゃがみ込ませた。

「ククク……」

 女は嬉しそうにベリルに近寄り、その頬に指を滑らせる。

「触らないでくれるかね」
「っ!」

 カッとなりベリルを突き飛ばす。

「……っ」

 ベリルは強(したた)かに左肩を打ち付け、小さく呻(うめ)いた。

 寝転がったベリルの両手はさらにツルによって地面に縛り付けられる。

「このような状態でも悪態を吐(つ)くとは。貴様はどこまでもふざけた輩だ」

 しゃがみ込み、愛おしそうにベリルの体に触れる。