リンドブルムの剣~魔女が涙を流す夜~

 そうしてしばらく進む。

「エルドラが言っていた場所はもう少し先か?」

 後ろの誰かが問いかける。

「そうだと思う」

 別の誰かがそう答えた。

 町の守りにも残さなければならなかったため、討伐に赴いているのは7人程度……不安をぬぐえない。

 不安な心を抱きつつ、一行は警戒しながら進んでいく。

「! あれは……」

 前方に見えたのは巨大な建物──パックリと口を開けた谷の先端、そこに石造りの城がそびえていた。

「エラいとこにエラいもんおっ建ててるなぁ」

 グエンは、その雄大で威圧的な風景に目を白黒させる。

「……」

 ベリルはその城を厳しい眼差しで見つめた。

 城から放たれている黒い視線、それは確実な敵意だった。